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信越五岳トレイルランニングレース2012≪レースレポVOL.2≫ [ 信越五岳トレイルレース]

≪レースレポVOL.1≫からの続き

第2関門の5Aを再スタートすると目の前にいきなりの階段。
休んだはずなのに足は動かないし、心が折れる。

5Aからはペーサーが選手と一緒に走り始めたせいで、ペアで会話をしながらの選手が多くなった。
一人だからといって淋しいわけじゃないけど、女性2名のペアがそばにいるとなかなか賑やかでした。
しかも、今まで疲れていた選手もペーサーのおかげか元気になるようでペアは元気良く進んでいく。
それにひきかえ、わたしときたら・・・・。

しばらくは走りやすいトレイルなので、ゆっくりながら走れてほっとする。
しかし、ちょっと上りになるとすぐに歩きになってしまう。
もう、予想時間をはるかにオーバーしてきている。

「こんなはずじゃなかったのに・・・」そう何百回も心の中で叫んだ。
もっと早い時間にここを通過しているはずなのに・・・。
もっと走りやすいトレイルを楽しんでいるはずなのに・・・。
もっと安定したペースで淡々と走っているはずなのに・・・。
後半になったらもっと追い抜いて行っているはずなのに・・・。
もっと。もっと。もっと・・・。

なんでこんなになってしまったんだろう。
8月からの走り込みが少なかったから?
110kmを走るというのに心の準備が足りなかったから?
そもそもこんな距離、おれには無理だったのか?
走りながら、歩きながら、自分が情けなくって、悔しくって、瞳が滲んでくる。

今日はとにかく仕方がない。
心も体もボロボロだ。
タイムや順位は関係ない。
とにかく最後まで行こう。時間内にゴール出来さえすればそれでいい。
前に進んでさえいれば必ずゴールにはたどり着けるはず。
今できることは、諦めずに前に進むことだけ。
こうなったら、完走だけを目標にしよう。

走りはJOG。歩きは散歩。そんなペース。
こうなるとなかなか距離が進まない。
ガーミンで次のエイドまでの距離や予想時間をみているが、計測が止まってしまっているかのごとく、残り距離が減らない。

少しづつ暗くなってきた頃にウォーターエイド到着。
水は十分だったが、ここで腰かけてヘッドライトを装着。

ここからは黒姫山に向けての昇り。
やっさん情報ではここを越えれば何とかなるらしい。
登り始めるとすぐにライト点灯。
この登りを越えれば6A、7A、8Aとしばらくは平坦が続くはずなのでひと踏ん張り。
日が暮れてから暑さもだいぶ和らいでくれたが、体力はもう消耗しきっている感じ。
それでも亀の歩みで前を進む。

約40分でコース二番目の高さまで上りきった。
ここからはしばらく下りだが、暗いなかなのでちょっとしたガレ場でも結構手こずる。
サクサク下りたいけど、足も結構やられていることもあり、やや慎重に下る。

やがて真っ暗な古池到着。
そこからはすぐに6A到着 14:21(予想12:10)
エイドの灯りが見えて、人の声がしてくるとホッとする。

エイドからはしばらくロードの緩やかなのぼり。
ロードの脇をトボトボと歩いているとSTYのあの長い国道沿いの辛い歩きが甦る。
夜のロードの歩きは嫌いだ~~~!!

ロードからやっとトレイルに入ると平坦なので何とか走り出す。
でも、参道はやっぱり走れなかった。
歩くと先~~~に見える灯りがめちゃくちゃ遠く感じた。

7A到着 15:41(予想13:10)

次のエイドまでは比較的平坦。
距離的にも5.3kmと短いため、すぐにつくかと思ったけど、これが意外に遠かった。
なんてことないコースのはずなのにペースが遅いせいか・・・。

8A到着 17:00(予想14:10)
ついに最後のエイドまで来れた。

ここでも腰かけて、おそばを二杯もらって休憩。
いよいよ最後の大ボス、瑞牆山越えを残すのみ。

少しづつ高度を上げ、直角に曲がるところからは一気の登り。
しかも、暗闇の中に続く延々とも思える直登。
もうここはじっくり登るしかない。
登りの途中で立ち止まっての休憩を何度か繰り返す。
こんな休憩の仕方も普段のレースではやらないパターン。
ほんとに今日はダメダメです。

先行する選手の灯りがはるかに上に見えてがっかりする。
もう終わるか、もう終わるかと何度思ったことか。

やっとの思いで山頂到着。
ここにもボランティアの人が誘導してくれている。
ほんとにありがたい。
「もうここまでくればゴールは大丈夫ですよ」と言ってくれるが、半信半疑。
この先も全く自信がなかった。

山頂からは一気に急降下。
下りきると正面にも灯りが見えてホッとする。

最後のウォーターエイドをすぎると後は林道のみ。
下り基調というアドバイスを信じて楽観したが、ほぼ真っ平らで走ることが出来なかった。
残り距離も少なかったが、歩いちゃうと全然減らない。
走りだしては歩き、また、走りだしては歩き、の繰り返し。
走っている選手も、歩いている選手もみんなが必死。
誰もが、もがき苦しんでいるのが分かる。

ここまでくれば、もう完走できるのは間違えない。
残り距離と時計をにらみながら、午前3時までにはゴールしようと最後の目標にして、最後の4Kmくらいは走り続けた。
長かった。今日はほんとに長かった。
でも、何とかゴールできる。良かった。完走できるだけで今日は嬉しい。
いろいろ不満足な部分はたくさん、たくさんあるけど、とにかく完走だ。

ゴールが近づくにつれ人の声が大きくなってくる。
もう午前3時になろうというのにたくさんの人がゴールで待っていてくれる。

正面にゴールの灯りが見えた。
最後はゲレンデの下り。
大勢が迎えてくれる。
最後は何もかも忘れてゴールに駆け込む。

ゴールタイム 21:24
予想タイムから3時間遅れでのゴール。

CIMG5435.JPG

予想以上に過酷なレース展開に完璧にグロッキー状態でしたが、次回は必ず最後までしっかり走って、信越のトレイルを心から楽しみたいと思います。(まずはゼロ関門突破!)

大会関係者の皆さん、ボランティアの皆さん、暑い中、そして長い時間、本当に有難うございました。

最後までご覧いただいて有難うございます。
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コメント 10

sally

私も潰れた時は自分に言い訳しながら走ってます。
何がダメだ、これがダメだと...
山で潰れた5kmは長いですよね。

切り替えてハセツネがんばりましょう!
ハセツネは第一関門までのペースが鍵になりそう。
あと当日の天候。
by sally (2012-09-24 07:59) 

liang

苛酷さがゴール写真にも。(でもいい写真ですね(^-^)g"")
おつかれさまでした!
by liang (2012-09-24 08:25) 

ラストサムライ“ジョー”

最後までの力走?本当にお疲れ様でした。
身の引き締る思いで最後まで読みました。ゴールできたという、心の折れない気持ちに感動しましたよ。
来年ジョーも挑戦します。ゼロ関門大丈夫かな?
by ラストサムライ“ジョー” (2012-09-24 11:56) 

いかいか

おお、文面からなんとも大変さが伝わってきますね。。お疲れさまでした!
と、同時にハーレーさんも人の子という感じがして一安心です(笑)
110㎞というか、やっぱり時間ですね。ほぼ丸一日の戦い。3時間早くでも18時間!それだけでびっくりグロッキーです。
きっと次は然るべきリベンジがあると思いますので、期待してます。
ところで、サロモンザックの使い勝手はいかがでしたか?



by いかいか (2012-09-24 18:32) 

harley

>sallyさん
私の知る限りではsallyさんが潰れたのは知りません。
ハセツネは今のところノープラン。
渋滞必至と聞いてますが、序盤は飛ばせということでしょうか?
by harley (2012-09-24 23:16) 

harley

>liangさん
思わず「エイドリア~~ン!」と叫びたいような達成感でした。
by harley (2012-09-24 23:18) 

harley

>ラストサムライ“ジョー”さん
いえいえ、今回はボッキボキに折れまくりましたよ[__わーい]

ついにその気になりましたね。
来年はみんなでゼロ関門突破しましょう[__!]
by harley (2012-09-24 23:26) 

harley

>いかいかさん
今回は完全に打ちのめされました。
しかし、このままで終わるわけにはいきません。
すでにリベンジの決意は固まっています。
これを越えなければUTMFへの道はありません。

バックの話するの忘れてました。
ここで簡単にコメントしておきます。
総評としては最高に良いです。
身体に密着していて走っても揺れが凄く少ないです。
荷物を背負っているというより、まさにベストでも着ている感じです。
荷物の量に合わせて簡単に荷室を絞れる。
サイドの大型ポケットは、入れたものが落ちることはないし、背負ったまま手を突っ込んで荷物(補給食等)もまさぐれます。
胸の二つの大型ポケットは使い勝手良いです。
今回片方にボトルを入れましたが、給水の補充が簡単にできて、今回はすごく助かりました。(ハイドレの補充は従来と変わらない)

メイン荷室の荷物の出し入れがしにく。
ハイドレのバックへの装着がやりにくい。(ホースを下から通すので)
                               以上
すごく良いのでお勧めです[__!]
by harley (2012-09-24 23:56) 

ammysan

harleyさんが、ここまで豪快に潰れたとはビックリです。
私も、瑪瑙山以降は、スタミナ切れで一方的に抜かれて行く展開でした。
きっと、前半に飛ばしたツケでしょうけど、距離が長いとレースの組み立てが、本当に難しい・・・
by ammysan (2012-09-24 23:59) 

harley

>ammysanさん
自分でもびっくりです(笑)
瑪瑙山までキープ出来れば上出来でしょう。
来年は最後の林道でもガンガン抜けるような走りがしたい!!

by harley (2012-09-25 00:45) 

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