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OSJおんたけウルトラトレイル100km≪レースレポVOL.2≫ [ おんたけウルトラトレイル]

≪レースレポVOL.1≫からの続きです。

辺りはすっかり明るくなってきたし、カフェインの投入で意識ははっきりしてきた感じで、目はしっかり開いてます。
ところが、50kmを過ぎた頃からは、今度は身体が眠ってしまっている感じで、どうもシャキッと動けません。
無理やり起きているので、意識ははっきりしているものの、どうやら体の方は、いまだに寝ている状態なのかもしれない。
表面上は起きているが、意識の底の方は寝ているのかもしれない?
なんとなく、ランナーズハイに近い感じがする。

スピードも上げられず、どんどんと抜かれるばかりとなってしまった。
しかも、なぜか私よりも年長の人が非常に多い。
若い人に抜かれるならまだしも、ここにきて、明らかにベテランに抜かれるのは自分自身が情けない。
まったく、健脚な50代が世の中には多いのには驚かされる。
わたしも負けてはいられない。まだまだ、先があるので挽回しよう。
もうすぐ、第二関門のはず。とにかく、そこまで頑張ろう。
どんどん前のランナーの背中が遠くなっていくが、諦めずに走り続ける。

約59.7km地点、第二関門到着。8:09。第一関門(29.5km)から約4時間半もかかってしまった。
ここで、預けていたドロップバックを受け取り、補給食を補充し、Tシャツを着替える。
ずっと頭に付けていたヘッドライトやハンドライト、予備電池、ごみなど不要になったなものをバックに入れて、再度預ける。
雨も小降りになっていたので、ウィンブレも脱いで、サンバイザーをかぶることにした。
もうそろそろ天気も回復するだろうと読んでいた。(結局、小降りながら昼ごろまで雨だったけど・・・)

ここで、メガシャキ、ムサシのニー、エンライテン、その他おやつなど一気に腹に詰め込む。
タオルがあればいったん濡れた足をふきたかったけど、そんなことすっかり考えてなかった。
靴下も替えられればすっきりしただろうに・・・。

そろそろリスタートしようとしたところに、ブログ村のしげちゃんを発見。(写真どおり明るいウェアなのですぐに分かりました(笑))。声を掛けて、はじめましてのご挨拶をさせていただきました。
そこへrossiさん、マイルのここたびも到着。気が付けばみんな甘党ランナーズです。
甘党の勢力はすごいもんですね。犬も走れば甘党に会えるって感じです。

10分程の休憩で第二関門を出発。
着替えたおかげか、補給のおかげか、再スタート後はだいぶ元気になってきた。
次の関門まで約15Km、ゴールはさらに15Km。ゴールは見えてきた。

先が見えてきたことと、補給で元気回復したせいか、ダメダメだった休憩前に抜かれたランナーを今度は次々と追い抜いていく。
しかし、圧倒的な速さというわけではないので、ちょっと写真撮ろうと立ち止まるとすぐに追いつかれてしまう。
カメラは走り始めてすぐに、いつものブルブル病が発生して、内部が振動しっぱなしで、まともな写真は撮れていません。
どうせブレブレの写真しか取れてないのに時間をロスしてももったいないので、もう写真は諦めてランに集中することにする。

この辺から左足小指が薬指に当たって痛くなる。でも、走れないほどではない。我慢、我慢。

この区間は、遠く向かいの山肌に沿って見えるこれから行く林道を眺めながらの王滝らしい風景のなかを小さな上り下りを繰り返しながら進んでいく。
コース中一番ガレている区間で、人里離れた大自然のなかを滅多に使われることのない林道が延々と続いている。
個人的には一番好きな区間です。
昔、MTBで大クラッシュしたのもこの辺りのはずですが、場所を特定することができませんでした。
さすがに、景色がどこも似てるもんで・・・・。
時折現れるカーブミラーを見るたびに、こんなとこに必要なのか?車が衝突する可能性なんてあるのか?と思ってしまう。

約73.9km、第三関門到着。10:10。
バナナ以外のそうめんが頂けた。数少ないエイドだし、すごく嬉しくもあり、美味しく感じます。
でも、長居は無用、4分ほどで出発。

ここを過ぎると二つのピークを越えればあとは下るだけ。
最後の下りといってもゴールまでは約12kmと超ロング。体力を少しでも温存しておかなければいけないので、
上りはストックを使ってのパワーウォーキング。
なんとか前との差を離されないよう最小限にとどめるように頑張る。

そしてついに最後の登りを終了。
あとは下るのみ。下るだけだと思うと気持ち的には楽。
ところが、80kmも走ってきている脚にはそう単純ではありません。
疲れているとはいえ力なく走ると危ないし、ここでもしっかり走らないといけません。

下り大好き人間なので、一人、また一人と追い抜いていけるけど、だんたん右足つま先が痛くなってきた。
右足親指の爪は常に黒くしていて、今もやった半分まで正常な爪が伸びてきているところです。
だから当たるのは慣れていたものの、この日の下りではその痛みは尋常ではありませんでした。
我慢して走り続けていると、どんどん痛みが増してきて、もう靴の中は血だらけなんじゃないかと思うくらいに痛くなってきました。

でも、走れるところで歩くのは大っ嫌いな私は、意地でも走り続けます。
この大会の後は9月までレースがないので、脚がぶっ壊れるまで走ってもいいつもりで、ガンガンとくだってました。

前に人が見えてくると、ロックオン!!少しづつ少しづつ差を詰める。そして、脇を一気に駆け抜ける。
とはいえ、疲れている人にはともに完走できるように声を掛けて行く。

林道の下りもあと数kmのところまで来て、ついにそんな足にも限界がきました。
とうとう、びっこひいて走るようになってきてしまった。
いったん立ち止まり、足先を押さえる激痛が走ります。
くっそ~~!!

もう、こうなると全力で走ることはできません。
畳んでいたストックを再び出して、つま先をかばいながらスピードを緩めて走ります。

だんだん傾斜も緩やかになってきて、平坦路になると逆に嬉しくなり、下りになるともう勘弁して~~。
といつもとは逆の感想になる。

最後の橋を渡るとあとはロードのみ。残りあと5kmを言われて時計を見ると13時までにあと33分。
どうせなら、13時間を切りたかったけど、今の状態でキロ6分で走るのは到底無理。
5、10分オーバーするだろうがそれも仕方ない。
でも、歩くことは決していない。そのまま、ストックの力を借りて、すこしでもつま先に力が加わるのを防ぐ。

ここからもずいぶんの人数に抜かれてしまった。まだまだ力が残っている人が大勢いることに驚かされる。
おそらく周りのランナーは13時間切りを意識していると思う。
でも、もう間に合わないんじゃないの?と思いつつ、それでも、わたしもどんな状態でも最後まで走り抜く。
一歩たりとも歩かない。
ひょっとして距離もアバウトなところがあるから、もしかして?なんて思ったりもしたりして・・・。

そして、公園入口の橋まで来て、後続ランナーに「間に合いますかね?」と声を掛けられて、時計を見ると13時まで8分しかない。「いや~、ぎりぎり無理でしょ」と答えた。

最後の坂を上って折り返して、直線に出てからはどんどん会場が近づいてきた。
あと残り距離はどれくらいか?時計を見ると残り4分。ん?もう500mないかな?
もしかしたら、いけるかも?
「よっしゃ、挑戦してみるか!!」と思わず叫んで、そこから猛然とダッシュ!
もう足の痛みはすっかり忘れてます。
90kmを走ってきて、最後の最後で今日イチのスピードでラストスパート。

そしてついにゴールゲート。
ゴール地点の時計を見ると、なんと12時58分を表示してました。
「ヨッシァーーーー!!」と叫んでのゴール!!!!

ゴール後は、川内選手のようにゴール脇に倒れこみ、しばらくの間は動けませんでした。
諦めずに最後まで走り切ったからこそ13時間が切れたことが何より嬉しかったです。

個人的にはSTYよりもきついレースとなりました。
また、来年出るかと聞かれれば、そりゃ、もうイイっしょって答えるでしょ?

足の爪のダメージは今もその傷跡がイタイタしいです。って、ほんとに痛いです。
靴もまともにはけずに、いまだにサンダル生活が続いてますが、この痛みが消えたころには、下りでこんなことにならなければ、もっといけたな、などと来年のことを考えてたりして・・・。(ナイナイ)

参加された皆さんお疲れさまでした!
大会関係者の皆さん、王滝村の皆さん、ありがとうございました。

まだ、王滝村を走ったことがないランナーの皆さん。
とっても、とっても楽しいコースですので、是非、来年は走ってみてください!!
特にドMのランナーさんにはお勧めですよ。

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コメント 17

JUN

お疲れさまでした~
結局、出血はあったのでしょうか?
私は現在、滅多に剥がれない左の親指が
死にかけてます。
by JUN (2012-07-23 12:40) 

kummy

このレポを見ていると、私のM度は可愛いものなんだと思いました…(笑)
by kummy (2012-07-23 14:48) 

ラストサムライ“ジョー”

Nice Runですね。
最後の最後に出てくる、ゴールのダッシュって何なんでしょうね!自分でもびっくりのパワーが出ますよね。
とにかく、ゆっくり爪を養生してくださいね。
by ラストサムライ“ジョー” (2012-07-23 16:20) 

sally

たいへんでした〜
ダメだと思っても走って1分以上貯金があるならすごいです。

私はドMでも普通のMでも無いので無理そうですぅ。
by sally (2012-07-23 16:55) 

liang

おつかれさまでした。壮絶レポに読んでる私まで
足底が痛くなってきました……(*_*)
爪の回復、お祈りしています。
by liang (2012-07-24 10:10) 

ammysan

どMさんの推奨レースということは、オラは修業不足だし、無理かな! レース、お疲れ様でした。
by ammysan (2012-07-24 12:47) 

harley

>JUNさん
3本死にました。うっ血してますが出てはいませんでした。
一応写真とってありますが、まともには公開がはばかれます。
by harley (2012-07-24 13:03) 

harley

>Kummyさん
まだ開花してないだけかもしれないし、本質は分かりませんよ~。
by harley (2012-07-24 13:07) 

harley

>ラストサムライさん
革靴だとまだ親指が痛い(>_<)。
そろそろラン復帰したいんですが、もうちょっとですかね。
by harley (2012-07-24 13:10) 

harley

>salllyさん
salllyさんにとってはサクッと走れるコースなので、Mでなくても大丈夫ですよ!
by harley (2012-07-24 13:13) 

harley

>liangさん
痛い思いさせてすいません。
次回の山の下りで攻めて走れるか心配です。
by harley (2012-07-24 13:20) 

harley

>ammysanさん
もちろんammysanさんは、その資格は十分備わっていると思いますが?
誰に一番勧めるかって言えば、誰を差し置いてもammysanさんですよ!
by harley (2012-07-24 13:35) 

beki

いやはや・・・
読んでて疲れました(^^ゞ
山はやっぱり下りがポイントですか~
by beki (2012-07-25 01:05) 

まー

お疲れさまでしたぁ[ニコニコ]

スタート前に土砂降りって聞いていたのでどうなることやら??と思っていましたが、無事完走おめでとうございます[!]

ハーレーさんならマイルもいけちゃうんじゃないですか[チョキ]

野沢は灼熱地獄で今年もグロッキーを経験してきました[汗汗]
去年より1時間更新[__次項有]
by まー (2012-07-25 23:55) 

harley

>bekiさん
山での強さ(実力)はやっぱり登りで差が出ます。
もちろん下りでも差が出ますが、こっちは勇気と気合だけです。
by harley (2012-07-26 00:57) 

harley

>まーさん
そっちもお疲れ様でした!
1時間短縮はすごかったですね。

マイル?そう思われるのが一番まいる。(笑)
まだまだそこまでの脚はないかな?
by harley (2012-07-26 01:01) 

いかいか

おつでした~。最後はやっぱり苦しいのですね(当たり前!)しばらく休憩というところでしょうが、来年はマイルを走るハーレーさんの姿がそこには!(テレビ風)
しかし足の爪はボクもひどいことになっています。爪を見たらランナーがどうかわかるって感じですね。最近はテーピングを張って保護する日々です。その前に足底筋膜炎をなんとかしないと。。。
by いかいか (2012-07-26 21:22) 

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