SSブログ

第20回野辺山ウルトラマラソン≪レースレポVOL.3≫ [ 野辺山ウルトラマラソン]

VOL.2からの続き)

どうにかここまでふくらはぎの痛みももってくれた。
ここまで中途半端な気持ちで走ってきたが、この分ならなんとか完走できるかもしれないという思いが強くなってきた。
そこで楽しみにしていた2回目の温泉は諦めて、完走を目指す決心を固め第3関門の滝見の湯を出発。

次の第4関門の馬越峠までは約8Km。関門時間まであと1時間半。
標高差約500mをずっと登り続けることになるようだ。
初コースなので所要時間を見込むのは難しいけど、おそらく1時間半は何とかいける範囲だろう。
しかし、またギリギリになりそうな予感。
第1関門こそ温泉に入る余裕を見せたが、出てきた時には関門時間を経過していた。
第2関門は2分前。第3関門は10分前と関門時間とのきわどいせめぎ合いになっている。
関門って一度危なくなるとゴールまでずっと付きまとわれることになるんですね。
関門の怖さを初体験しました。

傾斜の緩い所は頑張って走る。
しばらく行くと右折し、いよいよ本格的な登り坂。
歩きも出来るだけ早歩き。
関門時間を気にしている選手はほぼ同ペース。
だが、やや諦め気味の選手には少しづつではあるが追いつき追い抜く。

DSC01600 (640x480).jpg

またしても、残り距離と時間を気にしながら少しでも早く進むよう心掛ける。
地形からしておそらく峠らしき場所が近づいてくる。

DSC01601 (640x480).jpg

残り距離から関門通過を確信。
追い抜く選手にはあと少し頑張ろうと声を掛けながら進む。

ようやく第4関門の馬越峠到着。4時33分、タイム11時間33分。
関門時間7分前に滑り込む。

DSC01603 (640x480).jpg

ここからは一気に下ることになる。
第5関門までは約8Km。関門時間まではあと55分。
またしても厳しい時間しか残されていない。
時間を確認すると1分も惜しい感じですぐに出発。

下りとはいえ、今日だけは安心できない。なんせ、ここまで下りが一番つらかったから。
ふくらはぎに負担がかからないように小走りなので思うように走れない。
とにかくいつもよりピッチを速めてチョコチョコ走る。
なにがなんでもキロ7分をキープしなければならない。
各エイドで飲み物をもらうが、ハーフマラソン並みのスピードで通過。
一人だけ勢いよく下っていく選手に抜かれる。
そういえば第1関門以降からはずっと抜かれることもなくなっていた。
そう、第1関門からずっと完走までの最終列車としてなんとか関門を切り抜けて走ってきた感じ。
しかし、後ろから私に続いてきている選手の気配は感じない。

やっと平地まで下ってきたが、ここから関門まで平坦路をどれくらい走ればいいのだろうか。
ガーミンの距離表示と時間をこまめにチェック。
残り距離も4Km、3kmと減ってきているが、関門までの時間も確実に減ってきている。
計算上ではギリギリだが、残り距離はあてにならない。
残りあと距離2km地点まできて関門まで15分。ガーミンによる残り距離が合っていれば何とか間に合うはず。
先ほど下りで追い抜いて行った選手に追いつき、あと少し、諦めずに頑張りましょう!と励ましてそのまま並走。
頼む。間に合ってくれ!ここまで来て通過出来ないなんて悔しすぎる!
橋の誘導員にあとどれくらいか尋ねると「約200m、走れば間に合う!」
よし!もう気持ち的には全力疾走。(気持ちだけ)
ゲートがかすかに見えた!手前の誘導の人が手を大きくグルグル回してる。
どうやらほんとにギリギリらしい。
関門にいた何人かの応援の人たちが大きな声で関門時間までのカウントダウンをしている声が聞こえた。
うぉ~~~~~!!

関門通過!!
なんと関門時間の15秒前。
よっしゃ~~~~!やった~~~!!
間に合って良かった~~~~~~~~~~!!
第5関門 川上村原公民館到着。5時29分45秒。タイム12時間30分。
これで私が最終ランナーとなることが確定です。

もう、全力出し尽くした感じで、エイドになだれ込んだ。
エイドにはすでに何人も選手がいたが、なんだかみんなゆったり落ち着いている感じで、一人でゼイゼイ言っていると浮いてしまった。
ちょっと飲み物を飲んでいると、バスが出ると案内があり、そこにいた選手たちがそそくさと乗り込んでいった。
そっか。みんなリタイアする人たちだったのか。どうりまったりしていたわけだ。
しかし、俺はまだ諦めてなんかいないぞ!
もうこの先に関門はない。あとはゴールのみだ。
ここまで来たんだからゴールを目指すぞ!

勢いよく頭から水をかぶって、ろくすっぽ補給することもなくすぐにリスタート。
だって、ゴールまでまだ約13kmもあるのに、残り時間は1時間半。
すでに全力出し切ってきた感じで、この時間はぎりぎりな感じ。
しかも、残りは平坦なのかとばかり思っていたが、さっき並走しているときに、この先まだまだ上りがあると聞かせれて少し意気消沈してました。

最初はその気になって走ってましたが、残り10kmに差しかかるとなが~~い上り坂が見えてきた。
何とか走ろうと思い、懸命に腕を振りますが、それも長くは続かなかった。
残り9Kmで制限時間まで1時間を切りました。
こんな登り坂が続いていたのではとても間に合いそうにはありません。
どこまで続くか分からないような登り坂を目の当たりにして、ここで完全に心が折れました。
生も根も尽き果てた感じです。

ここまで何とか頑張ってきたけど、もう限界です。
力なく歩くのが精一杯。
そのうちに後ろから最終ランナーと並走する収容車がやってくるに違いない。

はるか前に見える選手も歩いては走るの繰り返し。
でももう、あがいても無理なんじゃない?
道端で座り込んで収容車を待っている選手もいます。
そう、これ以上進んでも制限時間内にはゴール出来ないし、時間になれば後ろから来る収容車に乗せられるだけでしょう。
進んでも意味がない。走っても意味がない。ここで待っていても完走できないという結果は同じなんだな。

しばらくすると上り坂もひと段落。少し斜度がゆるくなってきた。
しばらく歩いたおかげで少し走れる元気も戻ってきたようだ。
よし、完走は出来ないけれど制限時間になるまでは走り続けよう!
まだ、レースが終わったわけではない。
やれるところまではやっておこう。
そのうちに後ろから来るであろう収容車にどこかでつかまって収容されてしまうだろうが少しでも逃げてやろう。
歩いている選手を追い抜きながらお疲れさまでしたと声を掛けながら走る。(おいおいもう過去形かよ)
といっても、もう先ほどまでのがむしゃらな姿勢ではなく、JOG程度ですが。

DSC01604 (640x480).jpg

段々辺りも暗くなってきた。
そして、残り時間もあとわずか。
時計を見ながら、ひとりでカウントダウン。
5、4、3、2、1。タイムアップ!!!終了~~~~~!!
お疲れ様でした!!!!!
残り距離は約3km地点でした。

しかし、かすかに会場の声が聞こえてくる。
あれ、あと3kmはあるはずだよね?
しかし、歩いていると声はどんどん大きく聞こえて、ものすごく近い感じがする。
まさか3kmなかったの?もしや走っていれば間に合ったのか?

交差点にいた誘導の人に残り距離を聞くとやはり約3キロとのこと。
だけど、こっちから行くと近いよ。踏切の方を指さす。
どうやら、ここからまた少し遠回りしてからゴールするコースになっているようです。

指さす方へ近道すると会場まではあっという間でした。
すでに制限時間を過ぎてはいましたが、まだゲートは閉鎖されていないので、通過させてもらえました。
ちょっと近道しちゃいましたが、もうそんなこと関係ないですね。

DSC01605 (640x480).jpg

こんな私でも大勢の人が温かく迎えてくれました。
しかし、すでに会場はお祭りが終わったような雰囲気でした。
完走した人たちの楽しそうな談笑の声になんだか後ろめたさみたいなものを感じながら、そそくさと会場を後にします。

人生初のDNFは、こうしてフェードアウト的な感じで幕が下りました。
完走メダルも記録証もないなんて、なんだか寂しいなぁ。
今回の結果には、悔しい気持ちはあるものの落ち込むような悔しさは全くありません。
ダメもとで出場したし、途中では関門とのせめぎ合いで想定以上に頑張ったと思います。
正直、ここまで脚がもつとは思っていませんでした。
もちろん、このままでは終われません。
厳しいコースではありますが、景色もいいし、バラエティに富んだ楽しいコースだと思うので、またチャレンジしたいと思います。
その時は途中の温泉は抜きにして、完走のみを狙います。
何回も出る機会があれば、そのうち、途中の温泉入っての完走も目指そうかな。

最後までご覧いただいて有難うございます。
↓こちらからランニングを楽しむ沢山の仲間のブログがご覧になれます。
↓ご訪問のついでに是非のぞいてみてください。
↓ブログランキングに参加しています。是非ココをポチッとお願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ トレイルランニングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 その他スポーツブログ マラソンへ
にほんブログ村
nice!(12)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 12

コメント 1

Mr45

私には未知の世界ですね・・・
次回も71kmがいいなぁ・・・
by Mr45 (2014-06-06 00:05) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。