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第20回野辺山ウルトラマラソン≪レースレポVOL.2≫ [ 野辺山ウルトラマラソン]

VOL.1からの続き)

第1関門の八峰の湯には5時間36分、10時36分に到着。
予定時間を16分オーバーしていたが、ここまでずっと温泉に入ることだけを考えて走っていたので、その後のレース計画なんて全く頭からすっ飛んでました。
もともと温泉ありきの参加みたいなもんでしたから。。。。
ドロップポイントなので、混雑しているかと思ったらそれほど選手はいません。
もうほとんどの選手が通過してしまっているんでしょうね。

DSC01588 (640x480).jpg 

ささっと入ってこようと、荷物を受取り温泉へ直行。
レース中に温泉なんて初めてなんで、なんだかウキウキしてしまう。
風呂の中もそれほど込んではおらず、選手らしい人もまばらな感じ。
しっかり全身洗って、温泉浸かって、水風呂も入ってアイシングもしっかり。
おっと、のんびりしていられない。はやくレースに復帰しなければ。

着替えて、荷物を預けていたら時刻は11時9分。結局トータル30分も掛かってしまった。
コースに復帰しようとしたら、辺りには選手の姿が全く見当たりません。
ここの関門時間がすでに経過してしました。
私はすでに関門通過しているのでOKですが。
しかし、よ~~~く考えると、ほぼ最後尾ってことだったんですよね。
どうりで選手が見当たらないわけだ。それでもそれほど焦りは感じてません。
とても完走できる状態ではないとスタート前から思っていたので、この時も完走に対する意欲はそれほど強くはなかった。

DSC01590 (640x480).jpg

ここからまだまだ下り坂が続きますので、引き続き慎重に下ります。
前後に全く選手はいません。下り坂一本道なので間違えようがないですが、人影を見ないとちょっと心配。
ゆっくり下りながら、松原湖で写真なんかも撮りながら、次のポイントまでの距離と時間を計画表で確認してみると・・・・・。
次は50Km地点の第2関門か。あと5kmくらいだな。制限時間はというと12時。ん?待てよ。
おい、あと30分しかないぞ。
やばい。呑気に構えすぎた。

DSC01591 (640x480).jpg

ようやく、ピンチに追い込まれたことに気づき、ここからは、いままでの慎重な走りはどこかに吹き飛んで、脚の痛みなんかも気にしていられないほど真剣に走ります。

ポツリポツリと選手に追いつくが、どうやら皆さんは諦めた感じ。
間に合いたと思って走っている人はいません。
キロ6分で走らないと到底関門には間に合いません。
追い抜きながら、頑張りましょうと声を掛けて、私に着いてこないと関門に間に合わないよと心で叫ぶ。
そう、この時、ほぼ最後尾から最終列車として関門までスパートしていました。
まさか、ここでタイムオーバーなんて信じられない。
とにかくこの関門だけはクリアしなければ。
どのあたりに次の関門があるのかもわからないが、道路わきの距離表示とガーミンを信じて、とにかく間に合うよう必死で走ってました。

最後には息が上がるくらいな走りになってましたが、なんとか制限時間の2分前に関門通過。
第2関門小海公民館、50km地点、6時間58分。11時58分。
そのままエイドの前でへたり込んでしまいました。

DSC01594 (640x480).jpg

いや~、危なかった。残り時間に気付くのがもう少し遅かったらここでタイムオーバー、ジ・エンドでした。
まさか、こんなに関門ギリギリになるなんて。
これまでいろんな大会に出てきましたが、これほど関門時間に迫ったことがありませんでした。
(冷静に考えると温泉入ってる余裕なんて全然なかったことに今更ながらに気が付く)

しかし、気持ちも頭も全く余裕がなくなってしまって、もちろん時間も余裕がなくて、とにかくエイドでのんびりしている場合じゃないと思い、すぐに立ち上がり、たいして補給もせずにリスタート。

つぎの北相木村役場までは約9Km。計画表では午後1時到着予定にしてました。
するとあと1時間弱しかないじゃないか。
普段通りに走れば問題ないが、ふくらはぎを気にしながら小股のラン、しかもこの先、上り坂があったりしたらちょっとヤバい時間です。

真剣に走り出すと先行していた選手にどんどん追いつき、選手の数が多くなってきた。
そして、そのままどんどん追い抜いて行く。
自分の走りが関門通過のために必要な最低ラインのスピードのはずです。
私に追い抜かれてしまっては関門通過が厳しい人たちのはずです。
のんびり歩いている場合じゃないぞ、とみんなに心で叫んで励ましてはいるが、実際こちらも必死になってました。

なんとしても1時までに到着しなければと思いながら必死でした。
そのうち、1時が関門であるかのように錯覚してました。
途中、唯一私のスピードについてくる女性の選手が一人。
しばらく並走して話しながら、このスピードなら間に合いますよ、キロ6分はキープしましょう、などと励ましあってました。
その人には59kmのドロップポイントで1時の関門があるとウソ(私の勘違い)の情報を伝えてしまいました。焦らせてごめんなさい。(ほんとは次の関門は71km地点の3時15分でした)

しばらく行くと、折り返しの選手とすれ違いとなる。
微妙な傾斜の上り坂が続くが、とにかく走る。
すでにふくらはぎの痛みのことはどこかに吹き飛び、無意識に普通に走ってました。
まさにアドレナリン出まくり状態です。

もう疲れて歩いている選手が多いが、私はまだまだ諦めきれない。
もっと先に進みたいのでバシバシ追い抜く。
またしても、ガーミンとにらめっこが続く。残り距離と時間を何度も確かめる。
絶対1時までには到着しなければと強く思って。

59km地点、北相木村役場 12時58分に到着。タイム7時間58分。
よかった~、間に合った。
またしても、急いで荷物を受け取る。
ウエストポーチからミニザックに変更。中にはタオル、着替えが入ってます。
こんなギリギリなのに、なぜか次の滝見の湯に入る気は満々でした。
必死に走っているのは完走のためではなく、温泉に入る為?
でも、次の温泉辺りでリタイアになるんだろうな、なんて頭の隅でなんとなく予想してたんでしょうね。

頭から水をかぶって、リスタートすることに。
ここでの休憩は15分。
さっきの温泉以降、ふくらはぎの痛みが和らいでいる気がしたが、これから先、ますます厳しい展開が予想されることから、痛みを忘れさせてくれるようにロキソニン投入しておきました。

とっくに1時を過ぎているのに、選手が普通に入ってきている。
おかしいなぁ。関門時間過ぎているはずなのになぁ。
っと、疑問に思って、ようやくここには関門時間がなかったことに気が付いた。

走り始めたが、すぐにバス停のベンチに腰掛けてしまった。
関門関係なかったことで、ちょっと拍子抜け。疲れが一気にこみ上げてきた。
でも、これで次の温泉まで行けることが確定したので、気を取り直して走り出す。

折り返すと、選手とすれ違うはずだが、もうすれ違う選手の姿はまばら。
またしても、最後尾近いことを実感する。

しばらく走っていると、洗濯ばさみでタオルをブラさげている選手を発見。
これは間違えなくMr45さんスタイルだ。
71kmの部で走っているので、次の関門がゴールとなります。
走りも順調のように見えますし、完走は間違えなさそうです。
しばらく並走。ウルトラの連チャンしていますが、サロマに向けて盤石な仕上がりになっているみたい。

私は次の温泉に入るために再び一生懸命走ります。
しかし、予想以上にダラダラな上りが続く。
残り距離と時間をみると、何とか温泉に入れる時間が作れそうだ。
でも待てよ。さっきの温泉での失敗もあるし。その先のことも検討しておこう。
温泉の次の関門は、その先8Km地点の馬越峠で午後4時40分。
完璧な上りとなる区間なので、当初は1時間10分かかると予想していたが、このぶんだと1時間30分はかかるとみた方がいいだろう。
だとすると、馬越峠関門通過のためには、逆算して午後3時10分には滝見の湯を出発しないとダメだ。
となると温泉に入る時間の余裕はない。もし、入ってしまったら確実に馬越峠で関門に引っ掛かる。

さて、どうしよう?
温泉に入って、ここでリタイアするか、もしくは、つぎの馬越峠まで行って関門につかまって終わるか。
温泉は諦めて、そのまま走って、何とか馬越峠の関門を通過するか。
それにしても、関門ギリギリなのでその先の関門、そしてその先のゴールの制限時間に間に合うかどうかは微妙。
走りながら悩みました。温泉か?完走か?う~~~ん、どうしよう。
ここまで、ずっと温泉入ることばかり考えていたが、完走の方が価値があるか?少なくとも1回は温泉に入ったし。
ダメだと思っていた脚も何とかもっているし、完走できるチャンスがあるのならそれに掛けてみるか?
悩んだ末に滝見の湯直前で結論を出しました。
温泉は諦めて、関門通過にかけてみよう!!

71km、滝見の湯関門、15時5分到着。10時間5分経過。
すぐ後ろでMr45さんも完走。

DSC01596 (640x480).jpg 

おそばを頂いて、馬越峠へのアタック開始。
背中に背負った使わなかった風呂用タオルと着替えが無駄に重く感じる。ずっしり。

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さぁ、こうなったら何としても完走を目指さなくては。
今までみたいな中途半端な気持ちではダメだ。
もう迷いは吹き飛んだ。気持ちはただひとつ。完走するぞ。ゴールにたどり着くぞ。
幸い痛みはない。いや、それどころではない。気にしていられない。実際どうだったか覚えてない。

まずは次の関門だ。
距離あと12km。残り時間はちょうど1時間30分。
ひたすらの上りだが、ぎりぎり間に合いそうな時間だ。
諦めずに進もう。出来る限り走ろう。少しでも早く歩こう。
万一、関門に引っ掛かって止められてしまうのなら仕方がない。
でも、自分から途中でギブアップは絶対にしない。絶対に諦めない。
もしどんなに痛くなっても進み続ける。
誰かに止められるまでは進み続ける。
自分からは絶対にやめるもんか。

(VOL.3へ続く) 

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Mr45

後ろから声をかけていただいたときには驚きましたが、ヤッホーの湯で抜いていたんですね。関門制限5分前通過でしたから…(^^;
71kmではもっと先に行っていると思ってましたが、すぐだったんですね。
滝見の湯、良かったですよ!!
by Mr45 (2014-05-30 06:55) 

liang

ひゃー、結果を知っててもドキドキしながら読みました。
温泉に入って再び走り出す気になれるんだ……と不思議な気がします。
by liang (2014-05-30 08:45) 

あいびす

初めまして。

Mr45 さんの友人で71kmポイントでカメラ構えていた「あいびす」ともうします。
Mr45 さんがフィニッシュした時間が近かったので15時間05分12秒に関門を通過するシーンが撮れてます。

映像と写真は Mr45 さんに渡してありますのでご希望でしたら注文してください(^^)
by あいびす (2014-05-30 20:24) 

のりぞー

初めまして!

いつも拝見させていただいています

自分も野辺山に参加していました
71km地点の写真を見ると
自分が撮影した写真と8秒しか違わなかったので
思わず書き込んでしまいました

自分も故障明けで完走を目指せる状態ではなかったのですが
途中でアクシデントもあり
気持ちも切れてしまい71km地点でDNFしてしまいました

タイム的に完走は厳しい状況からの追い込み凄いです
このあとの日記楽しみにしています

いつかどこかも大会でお会い出来ればと思っています!




by のりぞー (2014-05-30 22:35) 

JUN

温泉に入る事自体
ある意味脱水ですから大変ですよね。
私も絶対温泉入ったら爆睡ですね。
by JUN (2014-06-01 21:21) 

ammysan

現代版、うさぎとかめみたい。
その後、うさぎさんの運命は、どうなる?

それにしても、いつも冷静なharleyさんが、らしからぬ展開です。
by ammysan (2014-06-02 20:50) 

harley

>Mr45さん
お疲れ様でした。
滝見の湯にはいつか入りたいです。
まずは完走してから。
by harley (2014-06-05 23:14) 

harley

>liangさん
こんなに時間を気にして走ったことがないくらいに時計を何百回も見て計算ばかりしてました。
もう、こうゆう展開勘弁です。

by harley (2014-06-05 23:18) 

harley

>あいびすさん
先を急いでいたので、バタバタとしてまして失礼しました。
写真有難うございました。
by harley (2014-06-05 23:24) 

harley

>のりぞーさん
はじめまして。
と言いうか、これだけタイム近いと必ず会ってますね(笑)
次のスリーピークスもいっしょです。宜しくお願いします。
by harley (2014-06-05 23:41) 

harley

>JUNさん
サウナじゃないので、それほどじゃないと思いますが、
水風呂はさっぱりして気持ちよかったです。
お湯に浸かったのは1分くらいですから慌ただしくて眠くなるどころの騒ぎじゃないですよ。

by harley (2014-06-05 23:44) 

harley

>ammysanさん
カメのくせしてウサギの真似して昼寝しちゃったようなものですね。
冷静なんかじゃなくて、いつも何にも考えてないだけです。
by harley (2014-06-05 23:47) 

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