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2013UTMF≪レースレポVol.2≫ [ UTMF]

レースレポVol.1からの続き》
本栖湖エイドを出ると直ぐに竜ヶ岳への登りが始まる。
すかさずポールを取りだし、ここからは脚を補助するためにずっとポールを使用する。
朝霧高原トレイルレースでも竜ヶ岳は登るが、それとは違うルートで山頂を目指す。
ポールのお陰で予想より楽に登れた。

竜ヶ岳山頂の景色は闇夜でも綺麗だった。
この夜は満月がやけにきれいに映った。夜通し走るランナーを温かく見守るように真ん丸と灯りを灯す。
写真では上手く撮れなかったが、この景色は心に刻む。

DSC00043.JPG

この山の向こう側には同じようにSTYの選手たちが走っている。
心のなかでともに闘う同士を思い「みんな頑張ろう!」と叫ぶ。

山頂からは朝霧高原と同じコースなので地理感はある。
下りはあまりガツガツ降りずに脚を温存。
下りきるとしばらく平坦路が続く。
去年の尾根縦走よりはるかに楽に思えた。
なんだかショートカットしたみたいでラッキー。
しかし、全部走りっぱなしなので実は脚にはきつかったはず。

W1麓到着。36.0km。5時間46分(LAP2時間13分)

尾根づたいよりも楽なんていう思いも雲見岳への登りが始まるとすぐにすっ飛んだ。
わざわざ今回の大会のためにルートを開拓してくれたみたいで、大会関係者に感謝するが、まだ踏まれておらず上りにくい。
ポールは有効だったが、なかなかしんどかった。竜ヶ岳よりきついかな。

雲見岳からは尾根伝いで天子山塊の山々を攻略にかかる。
去年も思ったが熊森山はなかなか手強いぞ。
雲見岳を下る時に見える正面の熊森山の下からまっすぐ上へと点々と続くライトの灯りの輝きを見ると心がしょげる。

どこかの下りで尻餅をついて左大臀筋を岩に打ち付けちょっと腫れてしまった。
それ自体はたいして痛くはなかったが、その後、左股関節が痛み始めたのは多分その影響だろう。
その後股関節の鈍痛が続いた。

尾根自体はそこそこ走れる感じで長者ヶ岳、天子ヶ岳へと続くが高低差は大したことはなくあっさり攻略。

どこかの山頂らいしいところからエディさんとの並走となる。
一人きりでの走りに飽きてきていたので話ながらだと気が紛れる。
そのお陰で天子ヶ岳からの下りも、下りきってからの西富士中学校までのロードもなんとなくクリアできた。

A3西富士中学校到着。54.9km。10時間46分(LAP4時間59分)

エディさんと一緒に西富士中エイドに着くなり、心折れ部、IBUKIのサポート隊が一斉にハッピーバースデーの大合唱。
そうか、そういえばこの日はエディさんの誕生日だった。
誰よりも最初にお祝い言ってあげられたのにそういう精神的余裕はなかった。ゴメンね。
こんな風に誕生日を祝ってもらえるなんて羨ましい限りです。
邪魔しちゃ悪いのでそそくさとその場を離れて一人で給水。腹ごしらえに焼そばを頂く。

とりあえず、前半の大ボスは攻略できた。ひと安心。
ここまで概算予想タイムよりも約2時間も早いペースでここまで来ている。
しかも体力的にも余裕がある感じ。このまま一気にこどもの国まで行けそうな気がする。
股関節の痛みが続いていたのでロキソニン投入。ついでにニーも投入。
約20分ほどの休憩で出発。

ここからはだらだらの登りが続く。
コースのイメージは出来ている。
めげずに進めば何てことはないはず。

ここまで少しハイペースで来ていたので少しだけペース落とすことにする。
すでに貯金は出来たし、後半に向けて体力温存。
それでも、歩かないようにほとんど走る。
何本もの鉄塔をパスして、細かなアップダウンをクリア。
淡々と飽きずに進む。

もう、エイド間のランで抜くことも抜かれることもほとんどなくなった。
すで周りは実力的にはどっこいどっこいの選手なんだろう。
まあ、もはや順位などは意識してはいないけど。
自分にとってこの大会は、誰より速いとか、少しでも順位を上げようとか、そういう次元のレースではなかった。
そう、それは一人一人の長い長い旅であり、弱気な自分との闘いの何物でもない。
いかに自分と立ち向かい、自分に負けないで、どのように自分を乗り越えられるかであろう。

W2粟倉に到着。64.4km。12時間51分(LAP1時間45分)。
ここは単なる通過点。軽くスルー。(実は全く記憶がないだけ)

鉄塔区間が終わるとなだらかな林道が始まる。
ここが私にとって最初の難関となった。
走って走れない斜度ではないが、だらだら続く林道にだんだんと意識が遠のく。
なんとなく頭がボーとしてきて、身体が思うように動かなくなった。
最初の睡魔との戦いだ。
立ち止まらないように進むが足元は若干フラフラ状態。
カフェイン錠投入して、いろんなものを口にするがなかなか効果は現われない。

だんたんと夜空が白み始めてきた。

DSC00044.JPG

ゆっくりペースになるとなかなかエイドには辿り着かない。
こどもの国はまだか。まだか。
もうガーミンで残り距離を計算するという単純な頭の回転すら出来ていなかった。

鳥のさえずりが清々しい朝を演出してくれて心地よいのだが、こういう時は逆効果か?
夜更かししすぎて新聞配達のバイクの音を聞いて、慌てて布団にもぐりこむのに似ている感じ。
自分にとって早朝の鳥のさえずりは、さぁ、朝だ、というより、やばい早く寝なきゃ、って感じに受け取れてしまう。
夜更かし族のさがかもしれない。
それでも明るくなれば目が覚めるかと思いきや、いっこうに頭は冴えてこない。

意識が朦朧としながらもなんとかこどもの国到着。
エイドを出ていく選手としばらくすれ違う。なんとなくみんな元気そうに見える。

A4こどもの国到着。79.3km。15時間11分(LAP2時間19分)。

なんだかんだこの区間でも予定よりも早かったことになる。
都合約3時間もの貯金が出来た。
余裕があるので少し仮眠でもしようかと、休憩する場所を探しているとsallyさんとばったり遭遇。
やはり眠気にやられたらしい。ちょうど私と入れ違いでスタートしていった。
レース中にsallyさんと会うの初めて。前半は自分なりに調子が良かったのであろう。

ドロップバックを受け取り、ガーミンの充電開始。
上半身は全て着替え、長袖から半袖&アームカバーに変身。
シューズはそのままでOK。靴下だけ交換。
後半は最後の区間だけがポール使用可能区間だか、そのためにずっと背負っておくのも勿体ない。
ここは軽量化を優先して、ポールは預けることを選択。(この選択は最後にメッチャ後悔)

お腹もすいていたのでカップラーメンを頂く。
お腹を満たすとだんだんと目が覚めてきた。
予定よりも早いこともあり、仮眠はしないまでも多目に休憩をとる。
時間は気にせずゆっくり休んでいたら、たっぷり1時間もくつろいでしまった。
それでもこの時は余裕しゃくしゃくでした。

その間にガーミンの充電もほぼ満タンになったのでドロップバックに充電器を戻して預けてしまった。
実は後半の方が時間がかかるので、もう一度充電する必要があったはずなのに、頭はもうそこまで回る状況では無かった。ここまでもったから当然後半ももつだろうと勘違いしてしまった。

ちょうど半分まで来た。ここまで15時間。倍すると30時間。おいおいすごいぞ。
後半の山の方がきついのも忘れて、あー勘違いなこと考えてました。
もう、思考力ゼロに近くなってます。

幸い、ゆっくり休んだせいか脚はリフレッシュした感じで、眠気もすっ飛んで、再び走れるようになったいた。
よし、後半戦もこのまま走りきろう。

(Vol.3に続く)

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タグ:UTMF
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コメント 2

JUN

睡魔と疲労からの思考回路の停滞でも
hearleyさんなら関係ないって感じですよね。
でも終盤の厳しさがこの先待っているとは…
次回もワクワクな展開が待ってますね。
by JUN (2013-05-06 16:14) 

sally

そうそう思考回路が崩壊しました。
最近平常時でも人の名前が思い出せない事があるのに...
後半レポも楽しみにしてます。
by sally (2013-05-06 19:42) 

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